心の平安

平安とは何でしょう?

平安とは、たとえ争いや葛藤の中にあっても、穏やかで落ち着いていられる心の状態のことを言います。必ずしもトラブルが全くない状態に身を置くことではありません。この世の中は私たちの平安を奪うような出来事で満ちあふれていますが、平安でいられるかどうかは、その問題にどう向き合うか、どう気持ちを持つかによって変わってくるのです。
世の中には平安が必要ですが、人は誰でも内なる平安を必要としています。この内なる平安をここでは「第一の平安」と呼ぶことにしましょう。
平安に暮らすためには、まず、この理屈を超えた「第一の平安」を理解することが必要です。この類いの平安は、私たちの外側のどこを探しても見つけることができません。私たち自身の心の中にまず根をおろし、そこに静かにとどまっているものだからです。
そんな平安が心の中にあれば、苦しみや困難に直面しても、明るく、喜びに満たされていられます。支払いに必要なお金がなくても動揺しません。自分に足りない部分があっても、成長の可能性を信じていられるので慌てることがありません。同僚、友人、両親から誤解されても失望せず、平和的な解決を静かに待つことができます。 この平安は和解をもたらします。まず、私たち自身との和解です。周りで何が起こっていようと、痛みや不安、苦悩や悲しみから私たちの心を守ってくれます。つまり、これは神様につながる平安なのです。 「第一の平安」がわかれば、「第二の平安」を理解することも簡単です。「第二の平安」とは、この世がもたらす平安です。この世の平安は、きわめて不安定で、きわめて一時的です。状況次第でどのようにも変わるからです。完全な環境を保証することなど誰にもできません。世界で人々が直面している不幸や災難を終わらせることなど、人間にはできないのです。しかし、「第一の平安」を自分のものとするなら、外の世界との和解も可能になるでしょう。 「第一の平安」が心の中にあるなら、世の中の争いが絶えない場所にも平安をもたらすことができます。問題のある家庭、戦争で荒廃した国々など、争いによって傷ついた場所に平安を運ぶことができます。「平安をつくる者」となって、人々が内なる平安の源につながるように助けることすらできるのです。平安をつくり出す人たちは幸いです。彼らは神の子と呼ばれます。「第一の平安」は「第二の平安」が実現するための足がかりなのです。

平安のうちに歩むためには

まず、たとえ山々が動き、海が干上がり、丘が崩れ始めても動揺しないと固く決心しなければなりません。悪い出来事を見聞きしてもいちいちパニックに陥らないで、いつも勇敢でなければなりません。そうするためには、心に留めておくべきこととそうでないことを見分ける必要があるでしょう。
次に、情報そのものをコントロールする必要があります。テレビを観たりニュースを聞いたりするのはよいことですが、よく考えてみると、よいニュースはそもそもニュースになりません。ニュースになるのは私たちを不安や混乱に陥れる情報です。ですから、心に平安をもたらす情報を得る方法を考えましょう。テレビに頼るのをやめ、心身を不健康にする情報から離れる必要があります。視聴を控えたほうがよいもの、観るのを一切やめたほうがよいものを見分けて、その代わりに何をしたらよいのか、正しく判断しなければなりません。黙想も有益です。心の中に蓄積された否定的な思いを一掃し、平安をもたらす新しい情報を探してみましょう。
また、子供たちにも、心に励ましや勇気を与えてくれるものから目をそらさないよう教えましょう。子供たちは、苦しみや困難に直面した時の親の背中を見ています。争いはさらなる争いをもたらし、人の心を沈ませ、平安を奪い去るだけです。

最後に、心に平安を得た人は、平安をつくる者となる決心が必要です。聖書はこう言っています。「平和をつくる者は幸いです。その人は神の子どもと呼ばれるからです」平和をつくる者とは、自ら進んで周りの人々と平安に過ごすために歩み寄る人のことです。その人は、争いがある時には何とかして平安をもたらそうと努め、人と争ったままではいないと心に決めています。人種差別、民族差別のあるところでさえ、人々に対して優しい心で歩み寄るなら、そこには平和が実現します。
不当に扱われた時も、悪に対して悪で報いる必要はありません。自分の正しさを主張する必要もありません。「目には目を」で相手に報復し続けるなら、すべての人は視力を失い、世の中は憎しみや恨みでいっぱいになるでしょう。
しかし、愛は光です。光に照らされると、物事がはっきりと見えてきます。愛は平安の源なのです。

愛は寛容であり、忍耐深く、また親切です。
愛はねたむことをしません。
自慢せず、虚栄を求めず、高ぶりません。
愛にはいばったところ、ごう慢さ、おうへいさがありません。
粗野(不作法)ではありません。
失礼なふるまいをしません。
自分の利益、自分の道に固執しません。利己的ではありません。
おこりっぽくありません。いらだちません。
恨みを抱きません。悪い事をされても気に留めません。
不当な扱いを受けても意に介しません。
不正(不義)を喜ばないで、正義(真理)が勝利を得るとき喜ぶのです。
愛はすべてを忍び、他の人の最善を求めます。
色あせることのない希望をいだき、あらゆる事に耐え、弱ることがありません。
愛は決して絶えることがありません。
衰え、すたれ、終わりになることはないのです。

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